救急医?の雑記帳

日々感じたこと,調べたこと,得たこと,目標としていることなどを備忘録目的に不定期にまとめていこうと思います.

要約読了:僕らはそれに抵抗できない

要約読了:僕らはそれに抵抗できない

いわゆる物質的依存症や他者へ直接的影響を与える行動的依存症(ギャンブルなど)ではなく、もっと身近な行動嗜癖と、それをテクノロジーで促進させている依存症ビジネスの解説本。例えばインスタとかNetflixとかSNSとか。テクノロジーの背景には、最近接発達領域や社会的相互作用などの理論も活用されているため、無意識に依存症へ陥りやすいとのこと。

「時間術大全」でも似たような内容を扱ってますが、居心地よく過ごしているように見えて、実はICTに奪われているかもしれない「今、この瞬間」に意識を向けて過ごしたいところです。

 

僕らはそれに抵抗できない

僕らはそれに抵抗できない

 

 

 

要約読了:サブスクリプション2.0

要約読了

サブスクリプションという単語がだいぶ浸透してきましたが、その実例(成功例も失敗例も)を紹介しつつ、その特徴に言及した書籍。所有から使用の時代へ。医療介護業界も選ばれる時代で、継続利用してもらうという点で参考になることがありますね。

 

サブスクリプション2.0 衣食住すべてを飲み込む最新ビジネスモデル

サブスクリプション2.0 衣食住すべてを飲み込む最新ビジネスモデル

 

 

 

要約読了:Nokia 復活の軌跡

要約読了
Nokiaの名前を聞かなくなったなぁ、と思ったら携帯事業を売却していたんですね。パラノイア楽観主義というのが文中で出てきますが、「情報収集と分析は念入りに、行動は大胆に、結果に動じない」という感じでしょうか。先読みが難しい動的な時代でリーダーシップをとっている方々の共通点のように思います。M&Aに関わる情報収集や分析、行動については、医療機関の経営戦略でも参考になることあるよなぁ、と感じました。9月以降に取り組むタスク前に読んで、ちょっとモチベーションアップにつながりました(笑)

 

NOKIA 復活の軌跡

NOKIA 復活の軌跡

 

 

 

# 要約読了:『武器としての世論調査』社会をとらえ、未来を変える

# 要約読了:『武器としての世論調査』社会をとらえ、未来を変える

メディアでたまに見かける世論調査の方法論についてスマホ時代に合わせた手法へ本線していること、11社が毎月実施していることなど、初めて知ることがありました。そして「選挙地理学」という学問領域も。手法と結果に対して客観的な解説を行いつつ、解釈の仕方や筆者の意見が整理されて述べられています。本書でも述べられていましたが、世論調査に対して「バイアスが掛かっている」という先入観で、あまり意に留めていませんでしたが、今後はちょっと見方が変わりそうです。

 

武器としての世論調査 (ちくま新書)

武器としての世論調査 (ちくま新書)

 

 

 

要約読了:フラグメント化する世界

要約読了:フラグメント化する世界

GAFAが台頭するグローバル化する社会である一方で、これからは地域、文化圏毎のフラグメント化が進んでいくだろう、という予測のもとで今後のICTや関連業種の流れについて見解を述べています。

 

たしかにグローバル化が進めば進むほど、ローカル要素の重要性を再認識するパラドクスを経験します。地域医療の視点で捉えても、自分の住む地域と、離れた地域では求められる医療が異なります。しかし医療もICTの流れは急速に進み、AIも実用段階となってます。これらの技術を、如何にセグメント化された地域で活用できるかが鍵となるなぁと感じてます。

 

その際に大切なのが、ニーズに合わせた技術導入。あるいは実用性の高いインターフェースとシステムを構築した技術導入。単に「お金かけて新しいICTを投入」というやり方は、これまでもたくさん失敗しているのを見てきましたし、今後も愚策でしょう。その辺にありますよね、お金をかけたはずなのに、使わないまま埃を被っているモノ、システム。

 

医療においては地域医療、地域連携、地域外連携が求められ続けます。その時に、医療や介護福祉関係者と技術者が共同でイノベーションへ取り組む環境が求められるだろうなぁと感じてます。

 

本書は、そんな事を考えさせてくれる内容でした。

 

フラグメント化する世界 ーGAFAの先へー

フラグメント化する世界 ーGAFAの先へー

 

 

 

チョイ勉:騒音性難聴の治療

チョイ勉:騒音性難聴の治療

騒音性難聴の第一選択治療は、経口コルチコステロイド。ただし小規模研究しか報告されていないのが実情。具体的にはプレドニン60 mg /日を10〜14日間投与し、短期間で漸減終了する。早期に治療開始した方が改善効果も期待できるため、経過観察のうえで耳鼻科外来へ紹介するのではなく、ERで診断した時点で治療開始するのが良さそう。更に鼓室内ステロイド投与がより良い治療成績を示した、という報告もあるよう。

頻度は少ないものの、診療圏内にスタジアムがあるこため、騒音性難聴をwalk-inで診ることが何度かありました。生命に関わることは少ないものの、日常生活への影響は大きいので、上記を参考にしたいと思います。

(1) Choi N. J Laryngol Otol. 2019 Jun 11:1-5.
(2) Trung N, et al. Otolaryngol Head Neck Surg.2017;46: 41.
(3) Zhou Y, et al. Audiol Neurootol.2013;18:89-94.
(4) Chang YS, et al. Acta Otolaryngol.2017;26:1-7.
(5) Mutlu A, et al. Auris Nasus Larynx.2018;45:929-935.
(6) Wada T, et al. Acta Otolaryngol.2017;137(sup565): S48-S52.

要約読了:『京大変人講座』

要約読了:『京大変人講座』

自由な学風が残っている京大の背景文化、そこから排出される素晴らしい研究者の姿について紹介されています。特に巻頭の越前屋俵太氏と山極寿一氏の対談が興味深かったです。

 

振り返って普段関わっているジェネラル系診療やジェネラル系医師は、既存の領域別診療とは枠組みが異なり、多様な志向性をもった人が集ってます。その集団化、組織運営では多様性が重要と思われますが、その実現は容易ではありません。多様性を保つと言いながら、周囲に関心をもたず個別主義では発展がありません。一方で仲良しこよしで価値観と思考の統一化を図っては個性がなくなります。

 

対話を重ね、お互いの価値観を知り、そのうえで感じたことを述べ合いながら新たな気づきを得て、更に自分なりの思考を深めていく。対話によって個を深めていく組織が大切だなぁと感じました。

 

対話によって多様性を深めていく組織を目指していこうと、改めて思いました。

 

京大変人講座: 常識を飛び越えると、何かが見えてくる (単行本)

京大変人講座: 常識を飛び越えると、何かが見えてくる (単行本)

 

 

印象に残った言葉
「違う道を一緒に歩みましょう」
「Together and Alone=ともに、一人で」