救急医?の雑記帳

日々感じたこと,調べたこと,得たこと,目標としていることなどを備忘録目的に不定期にまとめていこうと思います.

小児の交通事故で,腹部症状のないシートベルト痕への対応

交通事故で受診した小児において,初期診療では腹痛や圧痛を認めないものの,シートベルト痕がある場合は,腹部外傷のリスクをどのように捉えるべきか.

(情報)
シートベルト痕はあるものの,初期診療で腹痛や圧痛を認めない小児のうち5.7%で腹腔内損傷を認めた.そのうち更に2%は急性期に外科的治療を要した.(Pediatr Emer Care 2017;33:120)

(私見)
よって,交通事故によってシートベルト痕を認める小児では,たとえ腹部症状がない場合でも慎重に経過をみる,侵襲性の低い検査を行うなどの対応を要すると考える.

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